2012年11月5日月曜日

科学報道の限界

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森口尚史さんのiPS細胞の世界初の臨床応用が捏造だったとマスコミを賑わせてちょっとたちました。Nature誌が日本の科学ジャーナリズムが”終わってる”と誌面で取り上げてネット上で話題になっています。現場の科学者をやっていると、何でこんな事が起こるのかよくわかるのです。

まずプレス発表の概略。
論文がいい雑誌にアクセプトされるとプレス発表を行います。内容を簡単にA4一枚ぐらいに書いて、大学のcheckをうけてプレスに投げます。すると、2,3社からコンタクトがあってそれぞれ2,3時間記者のひとと研究について話します。いつも感じるのはこりゃだめだということです。記者のひとは文系の人が多くて理系でも修士卒です。博士号をもっているから研究がわかるとは全く思っていませんが、日本の新聞社の科学部のやる気はそんなものでしょう。

やはり、きちんと素人の読者に伝えるためには新聞社の記者もその研究を完璧に理解して咀嚼して記事を書く必要があるでしょう。

どれだけの科学部記者が多岐にわたる分野の科学を理解しているでしょう。記者さんは少なくとも毎号でるNatureやScienceを全部読みこなして(輪読でもする?)、研究者と渡り合えるぐらいのプロ意識が必要なのでしょう。



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