2013年11月8日金曜日

新興オンライン誌(PLOS ONE, Nature communication, Scientific Reports, E-Life)の戦国時代

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ここ数年、オンライン限定の学術雑誌の発刊が相次いでいます。

PLOS ONE の衝撃のデビュー続いて、

Nature系列でも、
Nature Communications やScientific Reportsなどがでてきています。

PLOS ONEは紙媒体を持たないオンラインのみの雑誌です。
研究手法や根本的な誤りがないかぎり、科学的なインパクトは問わないという方針で運営されています。
著者は14万円ぐらいを掲載料としてPLOS ONEに支払います。
これがうけて、インパクトファクターは思いの他よくなりました。

PLOS ONE
の2012年のimpact factor は3.73だそうです。
2009年の 4.351
2010年の 4.411
2011年の 4.092

から順調に下降気味です。

これは同じタイプの雑誌(競合)が増えたからでしょう。

Nature Communications が10.015
Scientific Reports が2.927

Nature誌はScientific Reports のimpact factor の悪さにおののいて、
Natureや姉妹誌に投稿された論文をScientific Reports に横流ししようとしています。
(PLOS ONEもPLOS BIOLOGYなどにリジェクトされた論文が横流しされることによって、結果的にいい論文がPLOS ONEに掲載されるような戦略をとっています)
まあ研究者もあえてその流れにのってScientific Reportsに投稿するでしょう。
将来的なImpact factorに期待を込めて。
(Natureブランドの威力はそれほど強大です。)

また、マックスプランクとハワードヒューズ(HHMI)の肝いりでE-Lifeなるオンライン誌が創設され、欧米では結構おもしろい論文が投稿されています。

まさに、オンライン総合誌の戦国時代といった様相です。

これからどの雑誌がのびてくるか、見極めて投稿する戦略が必要でしょう。

なんか投資みたいですね。将来の成長を買うみたいな。


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